注意:「side主人公」と「side綾時」のセリフは同じです。
どちらから読んでも構いません。もちろん片方だけでも。笑
通じてるような通じてないような二人をお楽しみ頂けたら幸いデス。DEATH
それは11月30日の放課後。
日が沈むのがはやくなり
頬を撫でる風が冷たく感じるようになった
人影の少ない校舎を行きながら
僕はひとつ溜息をついた。
ここに来てから1ヶ月が過ぎようとしている。
この1ヶ月はあっという間だったけど楽しい事がたくさんあって。
むしろ、もっと前からここに居たような気がする。
なのにどう言う訳かここ数日気分が落ち込み気味だった。
順平が何やら凹んでいるのが移ったのかもしれない。
でも、それだけだろうか?
確かに僕はここに来たかったし
“彼”がそばに居る事で満たされた気持ちで一杯だった筈なのに。
・・・“ここに来たかった”?
何でここに来たかったんだろう?
“彼”がいるから?
本当に、それだけ・・・?
答えの出ない疑問がまたひとつ。
首を傾げたまま入った教室に
“彼”がひとり窓の外を眺めながら手にしたポッキーをかじっていた。
黄昏チョコレート side.綾時
イヤホンもせずにいるのに珍しく僕に気付いていないようだ。
その様子を見ていたら思わず身体が動いた。
(本当はそのまま食いつきたかったけど、さすがに怒られそうだから)
手をのばし食べさしのポッキーを取り上げる。
「・・・・・・・・!」
「いっただっきまーす!」
口にしたそれは思った通り、甘くて苦くてとてもおいしくて。
本当に気付いてなかったらしい彼は
少し驚いた後、いつもの様に呆れた顔をして言った。
「・・・・・綾時、お前、また・・・。」
「だって、君が食べる物って美味しそうに見えるんだもの。」
「・・・・・そんな事、はじめて言われた。」
「そう?僕にはとっても美味しそうに見えるけど?」
そう言って、彼の手に残ってたポッキーにも手を出した。
でも、僕には本当にそんな風に見えるんだ
君だけじゃない。
君が手にするもの。
耳にするもの。
口にするもの。
全てが魅力的に見える。
そして、今の少しアンニュイな君も本当に魅力的。
・・・さすがにドン引かれそうだから口にはしないけど。
せっかく出来たこの場をこのまま終わらせたくなくて
僕は別の話題を口にした。
「いつもなら放課後すぐ居なくなっちゃうのに、
珍しくのんびりしてるんだね〜。」
「・・・・・まぁ、たまにはね。」
「ふ〜ん・・・。さすがの君もお疲れなのかな?」
「そりゃあ、僕だって疲れるよ。」
普段そんな様子を見せない“彼”が素直にそれを認めるなんて。
・・・こんな隙を見せてくれるっことは、僕に少しは脈があると思っていいのかな?
「だったら少し休めばいいんじゃない?
そんなに頑張らなくてもいいと思うけど?」
当たり前の事の様にそう言った僕に
“彼”は少し自嘲気味に言った。
「・・・・・今頑張らなくて、何時頑張るのよ?」
「・・・・・・・・!」
彼の言葉には妙な重みがあって。
一瞬本気かと思ったけれど
何故だろう?
君が疲れているからかな?
どうしても言葉のままの意味に受け取ることが出来なくて。
「・・・君のそれは、まるで逆の意味に聞こえるね。」
「・・・・・・・・?」
「あぁ、言葉の選択がおかしいか・・・。
何て言うのかなぁ。頑張らない方法がわからない、というか・・・
それをやめたら生きてることさえ出来ない、というか・・・。
まるで“生きる=頑張る”みたいな・・・
ちょっと痛々しい感じ、かな・・・?」
「――――――――!」
思ったことをそのまま口にした僕を
彼は今まで見たことのない顔で見た。
鳩が豆鉄砲を食らったという言葉はきっとこんな時に使うんだろう。
そして彼は言葉を失くしたまま固まってしまった。
「・・・・・また、表現がおかしい?
それとも、何か気に障ること言っちゃった・・・?
だとしたら、ゴメン!」
慌てて謝っても後の祭り。
うんともすんとも言わない彼はまるで壊れたPCの様に
声も上げず、身動きもせず。
おそらく今までで一番長い時間真正面から向かい会ってる。
どうやら怒っているようではないけど
何も言ってくれないから僕は謝罪の言葉(?)を続けた。
「・・・・・でも、何か、胸がこう・・・、
一杯になっちゃって・・・。」
「・・・・・・・・!」
そう言ったとたん、彼の表情が変わる。
もちろんそれはほんの少しの変化だけれど
少なくとも僕がはじめて見たさっきとはまた違う表情の後
彼はそのままその場に突っ伏してしまった。
「え?何!?どうしたの?
・・・まさか、泣くほど傷ついた!?」
もちろん傷ついてるとか、
そんな事ではないのはわかっているけど
ここまで反応があるとは思わなかったから
こっちまで動揺してしまう。
いったい僕の言葉のどこに反応したんだろう?
「ねえ!それならそう言ってよ!
黙ってられたらわかんないよ〜!」
それでも彼は突っ伏したまま。
目の前で頭を垂れる彼を見て僕は困ってしまった。
困る?
もしかして、彼も困ってる?
・ ・・そう思ったら。
どうしてだろう?
目の前にある彼の頭を無償に撫でてやりたくなって。
僕は自分の本能の赴くまま手を伸ばし
そのやわらかい髪を確かめるようにゆっくり撫でた。
「・・・・・・・・!?」
「ゴメンネ・・・。」
君を困らせるつもりはなかったんだけど。
君は皆が言うほど器用じゃなかったんだね。
・ ・・もしかしたらこれは僕の捏造かもしれないけど。
頭を撫でられて思考が戻って来たのか
君は、いつもの様に。
でも、ほんの少し頬を染めた顔で。
僕を見上げて言った。
「・・・・・・何してるの?」
「何って・・・悲しみに頭を垂れる人の
頭は優しく撫でるものでしょう?」
「・・・・・・・・。」
「あれ?また僕おかしな事言った?」
僕はわざと惚けて彼の頭を撫で続けた。
すぐに払い除けられるかと思ったけど
彼はそれ以上何も言わず、その身を預けてくれたから――――。
・・・脈があると思ってもいいよね?
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このあと綾時に襲われても主人公は文句は言えまい。
てか、襲ってしまえ!(何言ってますか!?
・・・ていうか、やっぱ俺マンガ描く方がいいな。。。爆
文章は難いよ。。。終るのはやいけど。