PERSONA3



※yowaikoさんの中では死亡説のアイツです。
 そんなせつない終り方嫌〜!って方ゴメンナサイ。
 そこだけご注意のほど、スクロールどぞ。。。













afternoon repose    最後の課外レポート







春の日差しが優しくそそぐ3月5日。
アイツは動かなくなった。
その様子はとても穏やかで。
アイギスに膝枕なんかされて、その顔に微笑みなんか浮かべて、まるでほんの少し眠ってるだけみたいで。
そいつの最後を見守っただろうアイギスは何故だかとても穏やかで・・・。




俺はいろんな感情が渦巻いて上手く言葉が出て来なかった。
この世界で誰よりも頑張ったはずのそいつに、本当なら「おまえはすごいよ・・・!」とか「ありがとう・・・!」って言ってやるべきなんだろうけど。
悲しいし、悔しいし、最後までたいしたこと出来なかった自分に腹が立つし。
何より、何も言わずに逝っちまったそいつにも腹が立って仕方なかった。
お前ここに居たってことは誰よりも先に記憶を取り戻してたんだろう?(いや、もしかしたら失うことさえなかったのかもしれない)だったら何でその時に俺たちに「思い出せ」って言ってくれなかったんだ?何で何ひとつ言わず逝っちまってるんだ?

何で、何で、何で・・・。

グルグル回る感情の渦の中で、あいつの発した「どうして・・・っ!?」という言葉が浮かぶ。そうだ、あれは12月の綾時が自分を殺せって言った後のことだ。あいつが激情したところを見たのはあれっきりで、あの時のオレは自分のことだけで目一杯だったけど、もしかしたらあいつはこんな気分だったのかもしれない。あいつの「どうして」は綾時に向けられたものだけではなくて、“今その時すべて”にたいしての言葉でもあったのだ。・・・そのことを心底思い知ったのが今ってことにオレはますます腹が立つ。自分に腹が立つ。泣けてくる。悔しくて思わず綾時にあたっちまう。

何だよ、綾時のやつ。「日常に戻る」って言ったじゃんか。「こいつにも戻る」って言ったじゃんか。なのに何でこいつだけ時間が終っちまうんだ?おかしいじゃん。確かにこいつのやったことは人間離れしたことで、代償ってやつがあるのかもしれないけど、それでも、この世界で一番生きる資格ってやつを持ってたはずなのに・・・!


オレはそんな感情をまわりにぶちまけないことだけで限界だった。もし、おまえならみんなに気を使って言葉をかけたりそばにいてやったりしたんだろうけど、やっぱオレにはおまえみたいに上手くはやれないわ。自分の感情を抑えることだけでいっぱいいっぱいだ。






その後、検死やら手続きやらいろいろあったけどオレに出来ることは何もなくて、なのに時間だけはあっと言う間に過ぎて行った。あいつには葬式を出してくれる身内も居なくてかわりに桐条先輩が動いていた。「こんなことしかしてやれない。」と先輩は嘆いていたが、オレからすればそれが出来る先輩はすごいと思う。もしオレだけなら、ワタワタしてどうすればいいのかさえわからないだろう。そんな納得出来ない気持ちを抱えたままの穏やかな午後、アイギスが話しがあるとみんなを集めた。

「みなさんに聞いてもらいたいものがあるんです。」
「聞いてもらいたい“モノ”?」
「はい。あの人から・・・みなさんへと頼まれていたんです。」
「それって・・・!」
「・・・本当は、あの日の晩にでも聞いてもらえばよかったのかもしませんが・・・。私も、何だか少し怖くて・・・。でもこれはあの人からのお願いですから・・・。」
みんなの注目の中、アイギスは特別課外活動部の課外レポートの報告として使っていた録音機材の再生スイッチを入れる。
『・・・・・え、と・・。やっぱり、これ・・照れますね。』
「・・・・・・・・!!!」
そこからは、もう聞くことも出来ないと思っていたあいつの声が流れだして、オレは心臓が急にバクバクと打って押さえている感情が爆発しそうになる。たぶんそれを聞いているみんなそうなのだろう。誰一人声を上げることなく息を飲んで、そこから聞こえてくるあいつ言葉を何ひとつ逃すまいと耳をすませた。
『・・・今までは、無理に話さなくていいと言われて、その言葉に甘えてしまってましたが、でも、本当は一度報告してみたくて・・・この機会にって言うと変ですが、ここに自分の声を残しておきたくなったので・・・。報告・・というかS・E・E・Sのみんなへのメッセージを残そうと思います。』
「何だそれ!そうならそうと言やあいいのに!」そんなつっこみと同時に、『ここに自分の声を残しておきたくなった』なんて言うから、もう込み上げて来るもんが押さえられなくなりそうだ。
『たぶん・・・みんなに迷惑かけてますよね・・・すみません。特に桐条先輩には手続きとか・・いろいろお手数をおかけしていると思います。本当にすみません。あと、もしかしたら僕が何も言わなかったことを怒ってたらごめんなさい。いろいろ考えて話さないことにしました。例え、みんなが思い出さなくても僕の中では何も変わらないし、忘れてるみんなも何も変わらなかったので・・・。』
「・・・・・バカッ・・!」
岳羽が小さな声で文句を言う。珍しく同意だ。オレもそう思った。
『・・・・・僕のことで、みんないろいろ考えてしまっているかもしれませんが、これは当然の結果だと僕は考えてます。むしろ、この1ヶ月間が奇跡の一部だと思います。もちろん、このままみんなと同じ時間を過ごすことが出来たらそんなに嬉しいことはなくて、そう出来たらってずっと思っていたけど・・・やっぱり、無理みたいです。・・・・・でも、この一ヶ月間は本当に楽しくて・・・いや、ここに来てからの一年はとても楽しかった。もちろん、苦しいことも辛いことも悲しいこともあったけど、それ以上に僕にとってはとても大切な時間で・・・だから本当は・・・少し悔しいです。もう僕に時間がないことが悔しい。・・・すいません、こんなこと言われたらきっとイヤだろうな・・・でも、これが今の僕の気持ちです。』
こいつはこんなに感情の籠もった話し方をするやつだったけか?こうして聞いていると綾時との区別がつかない。親子って言っていいのかわからないが確かにそっくりだ。あいつとの会話では斬って捨てらた記憶しかなくて少しギャップも感じるけど、たぶんこっちがあいつの本来の言葉なのだ。そうじゃなきゃ、こんなに心が振られるわけがない。どうしようもなく、こっちまで悔しいという感情が湧き上がって来るわけがない。
『だからって、みんなにこんなこと望むのはおかしいかもしれませんが・・・・・生きてください。』
「・・・・・・・・!」

『僕たちは目前の滅亡からこの世界を救うことは出来たと思います。でも、この世界から死が消えた訳でもない。実のところ何も変わってないと思います。だけど、そんな世界だけど・・・まぎれもなく其処が僕たちの守った世界です。生きた世界です。僕たちの居た世界です。だから、この世界で生きてください。みんながみんなとして、これからを生きることが出来ることを望んでいます。』


「・・・・・青司さんっ・・!」
アイギスが耐え切れないように名前を呼んで、オレたちも吐き出すようにそれぞれが言葉を吐き出す。
「・・・なんで、君は・・いつもそうなのかなっ・・・!?」
「どこまで、オレたちの先をいくつもりだ・・・!」
「自分が一番辛かったろうに・・・っ!」
「リーダー、ズルイです・・・そんなこと言われたら、僕たち頑張るしかないじゃないですかっ・・・!」
「どうして・・・もっとはやく思い出せなかったんだろう・・・!」


そいつは言う。
ただ、「生きろ」と言う。
「自分として生きろ」と言う。


なんだそれ。
なんでそんな冷静なんよ?
もうちょっとさぁ、「自分のことを忘れるな!」とか、「みんながうらやましい!」とか、「もっと美味いもん食いたかった!」とか、もっと・・・!
「もっと・・・自分のこと・・望んだって、いいじゃんかっ・・・!!!」
最後までみんなのこと考えてるなんて、おまえやっぱおかしいよ。それとも自分の最後を覚悟したヤツはみんなそんな境地に至るのか?そういえば、桐条先輩の親父さんも荒垣先輩もチドリもそんなだったな・・・。
そんなことを思ったその時、終ったと思ったメッセージに思い出したようなあいつの声が続いた。


『・・・あ、ひとつ忘れてました。僕の部屋のもの、捨てるのも良し置いておくのも良し売るのも良し、好きに処分して下さい。それじゃ。』


・・・・・おまえ・・・最後の自分に関する願いはそれか?


さすがに呆れた。ここにきて空気詠み人知らずか?みんなどんな気持ちでコレを聞いてると思ってるんだ?
そう思ったのはどうやらオレだけではないらしい。アイギスでさえ呆れて「青司さんのものを処分するわけないです!」とずれたつっこみを入れている。
そんなみんなの様子を見ていたら思わず笑いが出てきた。おまえのせいだぞ。こんな時に笑わすな!
「・・・・・ははっ・・本当・・・最後まで、マイウェイを何処までも行くんだな、おまえは・・・っ!」
「まったく・・・!最後の最後に何言ってるんだかっ・・・!」
「どうしようもないな、あいつは・・・!」
「あの人は気が利くんだか利かないんだか、わけがわかりませんね!」
「変なところまで気がつき過ぎるんだよ、リーダーは・・・。」
「何事も加減は必要だな・・・!」
「青司さんはたまに加減が利かないです・・・。」
「ワン!ワンワンッ!」
みんな笑う。
口々に文句言いながら、泣きながら笑う。
オレも泣きながら笑う。
何なんだよ、もう!ああ、本当におまえには敵わんわ。お手上げ侍だ。おまえと仲間だってことが嬉しいわ。親友だって言ってくれたことが嬉しいわ。・・・だから戻って来てくれよ、マジ頼むからさ・・・!














あとがき(反転

やっちまいましたよ!!!><
・・・ええ、そうです。ペルソナ倶楽部をご覧の方はご存知の通り
ページ下に繰り広げられていた活動報告レポートです。
あれ読んでて、「オレにも喋らせろ〜!」とyowaikoさんのところの主人公は叫びましたよ笑
てことで書いちゃいましたが・・・きっとみなさん考えただろうベタを書いてしまったなぁ〜と。。。;
でも最近心底思ったんですよ。ベタほど泣けるものないって!笑

そして「afternoon repose」は坂本真綾さんの歌ですすんません。。。;
パクってばっかですんません・・・!ファンなんです許してやって下さい〜<(_ _;)>ひぃー;;;
ただ雰囲気がコレだったので。。。聞きながら書いてたらマジ泣きしそうになった。。。ひぃー;;;

だってアイギスが歌ってると思うt・・・(おまえもう黙れ!